岩木山はゴミの山か!?

5月24日、今年度第一回目の「岩木山エコプロジェクト」の美化活動が実施された。

一般募集を強化しなかったにもかかわらず、青年部18名を上回る一般参加者が23名と 活動の輪が広がっている事を意味している。この日の車輌は、4tユニック2台、2tトラック1台、軽トラ1台と、工事現場でもなかなか揃う事の無い装備軍だ。

今回のミッションは、2年前に一度実施した東北自然道・通称「殿様街道」。最近では「新・奥の細道」と言われているとか。前回は、夏に実施した為に ゴミが見つからなかったが、雪解けと同時に調査に入ったので特定していた。 この遊歩道は、岩木山神社、高照神社を出発してリンゴ園を抜けると、自然林のミズナラ・コナラなどの広葉樹林、カラマツ林に野鳥のさえずりが響く。春・ 夏・秋といろいろな野草を楽しめ、毎年一度は散策するというファンが多い。

作業に適した気温、働き手も多く、順調にゴミ収拾は進んだ。ところが、目的地の一箇所である名の無い沢に下りてみたところ、想像以上に多い廃棄物に 驚かされた。蛇行した沢の橋から見えていたタイヤやカンの詰まったビニール袋は氷山の一角で、その周辺はゴミ捨て場と化していたのだ。バイク、自転車、冷 蔵庫、洗濯機、得体の知れない家電製品、同じく原形をとどめない家具らしき物など、タイヤやカン・ビン類は可愛く感じる位だ。

一般参加の人達は驚き、腹を立て、興奮して拾い始めた。経験から、このようなゴミの山はかなり深く積み重なっていると分かっていたので、適当なとこ ろでやめさせることに苦労した。ユニック1台は通行の邪魔になるからと先に帰していたので、3台の車の積載量を考えて途中で止めざるおうえなかったのだ。 それに、この沢以外に道路側のゴミもかなりあったからだ。9時20分スタート、11時に終了。トラック3台が見事に満杯だ。

岩木山観光協会・駐車場奥にゴミを下ろし、ゴミの山を前に参加者全員が再び驚いた。この時点で、計画を立てた事務局と青年部担当者は「処分料」と引き取り先との交渉に入った。ゴミ拾いの活動は、拾った後に処分をしなければいけない事が一番苦労するところだ。

タイヤ73本は、地域の業者が破格の低料金で処分してくれた。もちろん、当方が運搬して持ち込むことが条件だ。ここまでは良かったが、他の廃棄物に大きな問題が起きた。

自転車2台は、一般産廃扱いで引き取り料も高いが問題はない。小型オートバイはオイルを抜き、モーター部分をはずして渡さないと引き取らないのが条 件だそうで、これも高い。それでは、洗濯機・冷蔵庫と思われる鉄くずと配線の塊や、ブラウン管の無いテレビなどの扱いはどうなるのか。最終処分業者は家電 だとの見解で引き取れないと言い、リサイクル業者はリサイクル不可能な物として引き取れないという結論だ。

つまり、一般家庭から出るゴミ(各地方自治体によって選別の仕方が異なる)、産業廃棄物、リサイクル可能なゴミと分かれるが、ぐしゃぐしゃで原型を留めない何かは名称の無いゴミなので、どこも引き取り先が無いという事だ。

中間の運搬業者が最終処分業者に交渉をしてくれたので、今回に限り処分してくれる事にはなったが、次回からは「得体の知れない物」は引き受けないと いう。 県の活動を認めてくれている部署に相談した。市は、ゴミ拾いは評価するが処分に関して協力しないとはっきり言われていたからだ。県も、結論として協力でき ないという事だ。

エコ活動を推進してはいるものの、根本的な政策が無い行政の「片手落ち」がここにある。

道路わきのカン・ビン、タバコの吸殻を拾うレベルではこのような問題にはならないが、山の不法投棄調査を正確にしていたら想定できる事だろう。調査も杜撰であれば、実態を把握していながら上っ面だけの環境保全を謳う行政には疑問を持つ。

「富士山から日本を変える」というタイトルで、野口健氏の富士山清掃活動が脚光を浴 びている。ネームバリューがあればスポンサーが付き、マスコミもウエブ上でも盛んに取り上げられる。羨んでも仕方ないが、同じ活動をしている者としてはな んか悔しい思いだ。 ボランティアで美化活動をしているのは我々だけではない。このようなゴミの対応問題が、純粋に活動しようとする人達の活動の芽を摘む事にならないようにして欲しいものだ。

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